外来担当医表
代診・休診のお知らせ
歯科口腔外科について
特徴・特色
当科は県央地区の歯科口腔外科の中核医療機関として歯科医師会と連携し、皆様の口の中の疾患について、診断及び手術を主体とする治療を行っています。また、口腔と密接に関連する器官である顎関節、上顎洞（膿がたまって蓄膿症となる場所）、唾液腺、顎顔面の筋肉と神経の疾患についても診断・治療を行い、咀嚼機能の回復を目指しています。
当科では総合病院の特色を生かし，必要に応じて医科と連携して患者さん個々の状態に応じた診療を行っており、また当院入院患者に対するオーラルマネージメント（歯科治療、周術期口腔管理など）にも取り組んでいます。
さらに当科は長崎大学病院口腔外科と連携し、厚生労働省認可（社団法人）日本口腔外科学会認定の「口腔外科専門医」が常勤しております。
また毎週、口腔外科教授による外来もあり、大学病院と同等の質の高い医療を実践しています。
診療内容
【口腔外科】
難易度の高い親知らず抜歯、嚢胞、腫瘍（良性、悪性）、歯性感染症ならびに外傷など一般的な口腔外科疾患の診断および手術を行っています。
また口内炎、舌痛症ならびに神経性疾患など内科的な診療も行っています。
特に、初期の口腔がんは時として口内炎との判別が困難なことが最近周知されつつあり、「口腔外科専門医」による口腔がん検診も行っています。外来診療が一般的ですが、侵襲の高い疾患については入院診療も行っています。
【有病者歯科】
近年の高齢化に伴い、血液をさらさらにする抗血栓療法あるいは骨粗鬆症治療薬を服用される方が増加しています。
薬剤も多様化しており、また口腔への作用機序も変化しており、時として一般歯科では対応困難な場面もあります。
当院では必要に応じて医科と連携し、そのような状況にも対応した医療を提供しています。
【周術期口腔管理】
当科では医科で手術、化学療法などの治療を行う患者さんの歯科診療を行っています。治療時は体力を消費し様々な口腔合併症が起こります。
合併症の原因となる口腔内の感染源を除去するための治療や早期から経口摂食の支援を行い、口腔トラブルによる合併症を予防・軽減し、治療の完遂を助けます。
【インプラント治療】
インプラント治療に関しましては、できるだけ長期間良い状態を維持できるよう、まずはX線およびCTによる診査と患者さんへの十分な説明、お手入れの指導から始めさせていただいております。
インプラント手術は再生療法や骨移植、また周囲軟組織の処置も含めて対応可能です。
まずはお気軽にご相談ください。
臨床研究
皆様への最適な口腔外科診療の提供ならびに社会への普及のためには、科学的根拠に基づいた治療の確立が必要となります。当科では長崎大学病院やその他施設とともに多施設共同研究事業を行っており、医療福祉の増進に寄与することを目指しています。HP上に現在進行している臨床研究の概要を掲載いたします。
【Ｈ29年度以降論文実績】
- Kawasaki G, Naruse T, Furukawa K, Umeda M. mTORC1 and mTORC2 expression levels in oral squamous cell carcinoma: An immunohistochemical and clinicopathological study. Anticancer Res, 38: 1623-1628, 2018.
- Naruse T, Tokuhisa M, Yanamoto S, Sakamoto Y, Okuyama K, Tsuchihashi H, Umeda M. Lower gingival squamous cell carcinoma with brain metastasis during long-term cetuximab treatment: A case report. Oncol Lett 15: 7158-7162, 2018.
- Okuyama K, Suzuki K, Yanamoto S, Naruse T, Tsuchihashi H, Yamashita S, Umeda M. Anaplastic transition within the cancer microenvironment in early-stage oral tongue squamous cell carcinoma is associated with local recurrence. Int J Oncol 53: 1713-1720, 2018.
- Okuyama K, Yanamoto S, Naruse T, Sakamoto Y, Rokutanda S, Ohba S, Asahina I, Umeda M. Clinical complications in the application of polyglycolic acid sheets with fibrin glue after resection of mucosal lesions in oral cavity. Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol 125: 541-546, 2018.
- Naruse T, Yamashita K, Yanamoto S, Rokutanda S, Matsushita Y, Sakamoto Y, Sakamoto H, Ikeda H, Ikeda T, Asahina I, Umeda M. Histopathological and immunohistochemical study in keratocystic odontogenic tumors: predictive factors of recurrence. Oncol Lett 13: 3487-3493, 2017.
- Inokuchi S, Rokutanda S, Yanamoto S, Naruse T, Sakamoto Y, Umeda M. Experimental study and clinical application of polyglycolic acid sheet with fibrin glue for oral soft tissue surgery. J Oral Maxillifac Surg Med Pathol 29: 295-300, 2017.
- Sakamoto Y, Fujita S, Adachi M, Sakamoto H, Naruse T, Yanamoto S, Ikeda T, Umeda M. Carcinoma ex pleomorphic adenoma of the tongue: difficulty in diagnosis between metastasis of breast cancer and salivary tumor. J Craniofac Surg 28: 182-185, 2017.
- Okuyama K, Sakamoto Y, Naruse T, Kawakita A, Yanamoto S, Furukawa K, Umeda M. Intraoral extraction of an ectopic mandibular third molar detected in the subcondylar region without a pathological cause: a case report and literature review. Cranio 35: 327-331, 2017.
- Okuyama K, Sakamoto Y, Naruse T, Yanamoto S, Umeda M. Tooth extraction in a patient after autologous skeletal myoblast sheet transplantation for severe dilated cardiomyopathy: a case report. Ann Med Surg 15: 34-36, 2017.
- 六反田 賢，柳本惣市，鳴瀬智史，川北晃子，坂本由紀，梅田正博．遠隔口腔粘膜疾患患者相談システムの構築．日口診誌 30：83-88，2017．
- 六反田 賢，柳本惣市，川北晃子，船原まどか，鳴瀬智史，松下祐樹，坂本由紀，林田 咲，森下廣太，今山直美，梅田正博．抗血栓療法施行中患者の抜歯後出血の全身的危険因子に関する後ろ向き研究．日有病歯誌 25：346-353，2017．
- 五月女さき子，柳本惣市，川北晃子，鳴瀬智史，船原まどか，梅田正博．肝移植待機患者の抜歯後出血に関する臨床的検討：単施設20例の後ろ向き調査．日有病歯誌 26：80-84，2017．
- 五月女さき子，林田 咲，船原まどか，川北晃子，鳴瀬智史，坂本由紀，六反田 賢，柚鳥宏和，柳本惣市，梅田正博．薬剤関連顎骨壊死（MRONJ）の発症契機と予防法に関する臨床的検討．日口診誌 30：249-255，2017．
- 鳴瀬智史，柳本惣市，川北晃子，六反田 賢，大谷昇平，梅田正博．セツキシマブ+ FP併用療法が奏効し根治を目指した手術が可能になった症例．頭頸部癌 43：377－382，2017．