管理者 ごあいさつ
2023年(令和5年)4月1日より管理者を拝命いたしました。
本院が位置する大村市は、長崎県の県央に位置し、東に多良岳、西には「琴の海」と 称される大村湾を望む自然豊かで風光明媚な地域です。世界初の海上空港である長崎空港や長崎自動車道大村インター、西九州新幹線 新大村駅を有し、県の交通・流通の要所となっています。人口は約9万5千人を超え、地方の中小都市には珍しく、人口も増加し続けています。
当院は、平成20年4月より、公益社団法人 地域医療振興協会が指定管理者となり、病院運営を行っております。
当院の基本理念は『私たちは、地域の皆様の健やかな生活を支援するあたたかい医療を行います』としています。当院の患者さんの多くは高齢者であり、その方々へのあたたかい医療とは何かを常に考えています。急性期の治療にベストを尽くし、ご希望があれば退院前にこの方々の今後の生活までを一緒に考えていくように心掛けています。特に高齢者ならびにご家族にとって退院後の生活が一番不安なのではないでしょうか。病気を治すだけではなく人を癒し、支えることこそが目指すべきあたたかい医療かと思います。
高齢化社会では病気と共存しながらQOLの維持・向上を目指す、住み慣れた地域や自宅での生活のための医療、それを大村市全体で支える「地域完結型」医療の歯車として機能する病院であり続けることが当院の存在意義かと思っています。幸い大村市は高度な救急医療とがん診療に実績のある長崎医療センター、地域住民を必要な時に必要な医療にアクセスできるように緩やかなゲートキーパー機能を備えた医師会の診療所や病院が80余りあります。医療に関しては、比較的恵まれた地域です。この3者はお互いの役割を理解・尊重し、連携(あじさいネットなど)は強固なものとなっています。
当院は多機能型地域病院として地域の方々の多種多様なニーズにお応えします。
具体的には
- 2次救急医療機関として責任を果たすために自院で治療可能な急性期疾患、救急患者を断りません。
(HCU8床、急性期病棟2棟:3F,6F) - 長崎医療センターなどでの高度な治療後のリハビリの継続、退院後の方向性が見いだせない患者さん、医師会の先生が在宅医療(自宅ならびに施設)を行っている患者さんの急変時の受け入れに即応します。またご自宅で毎日医療行為を行っているご家族の休息、負担軽減のためのレスパイト入院も対応しています。
(地域包括ケア病棟1棟:5F) - 脳疾患に起因する各種の機能障害、整形外科に特化したリハビリを行います。今後は心不全に対しての心臓リハビリなども体制が整い次第、取り入れていくつもりです。
(回復期リハビリテーション病棟1棟:4F) - 高齢者を支える現役世代の方々の健康管理、増進、病気の早期発見と予防を支えていきます。
(健康管理センター:2F) - 2023年4月からは訪問看護ステーション「さくら」がスタートします。まずは当院の退院患者さんを中心に退院後の支援を行ってまいります。今後も高齢者はまだまだ増加していく傾向にあり、様々な理由により通院困難者が出てくるものと予想され、在宅診療、看護、リハビリはそれらを支える重要な鍵となるでしょう。今後連携している医療機関などから要請があれば、いつでも医療、介護両方の支援ができる体制を組んでいきたいと思います。
今後もなお多くの方々にとって“おらが病院”“些細なことでもまずは気軽に相談できる場所”となるように職員一同努力していく所存です。
今後ともなお一層のご理解、ご支援を受け賜わりますようよろしくお願い申し上げます。
病院長 ごあいさつ
当院は、地域社会の皆様の健康を守り支えることを使命とし、今後も質の高い医療サービスを一貫して提供して参ります。
そのために当院は一般病院とは異なりケアミックス病院という特徴を持ち合わせています。
ケアミックス病院とは、複数の病床機能を併せ持ち急性期医療と慢性期医療の両方に対応している病院を指します。診断、治療、療養(手術後のケアなども含む)、リハビリまで一貫して行うことができます。患者さんの状態・状況に合った医療サービスを提供できることが強みです。入院直後より医師、看護師、看護助手、社会福祉士、介護福祉士、薬剤師、管理栄養士、リハビリなど様々な多職種が協力し診療にあたる多職種協働を実践しています。
また高齢化が進む中で厚生労働省は、地域包括ケアシステムの推進を強く提唱しています。当院は地域包括ケア病棟を通じその更なる強化、推進を図っているところです。
地域包括ケア病棟では患者さんが抱える退院後の不安を解消するために、日常生活動作を向上させ社会復帰するための支援(リハビリなど)を行い、同時に地域の医療機関、介護サービス事業者、自治体等との協力により、スムーズに地域での生活へと移行できるようにも支援を行っています。このシステムにより住み慣れた環境で末永く安心して暮らし続けることが可能となっていきます。
このように今後とも地域の皆様と一緒に、健康で支え合える社会の実現に向けて職員一同より一層精進してまいる所存です。
引き続き当院へのご支援とご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。